産経WEST

【阪急阪神統合10年・検証(上)】「阪急」「阪神」両ブランド共存、鉄道事業の統合効果は? “現場発”で効率化、総合力を向上

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【阪急阪神統合10年・検証(上)】
「阪急」「阪神」両ブランド共存、鉄道事業の統合効果は? “現場発”で効率化、総合力を向上

 「阪神のブランドをなくすことは考えなかった」

 平成18年10月1日、阪急ホールディングス(HD)と阪神電気鉄道が統合し阪急阪神HDが生まれた。注目された最大の焦点が本業の鉄道事業で、約100年にわたってライバル関係にあった2つのブランドが維持されるのかどうかだった。

 だが、当時の阪急社長で現在も阪急阪神HDの社長を務める角和夫は10年前の決断を振り返り、こう打ち明ける。

 高級住宅地のイメージが強い阪急沿線と庶民的な阪神沿線の客層が異なることも理由の一つだ。しかし、阪急で鉄道部門に約20年勤務した角が、定時率の高さや迅速なトラブル処理など阪神の「現場力」を高く評価していたことが統合を推し進める大きな力となった。

 2つのブランドを維持し続ける以上、非効率は避けられない。現在、阪急と阪神は、それぞれが新卒採用を実施している。人事交流も多くない。そうした意味で、主力となる鉄道事業の統合効果は限定的だが、現場では効率化に向けた変化も生まれつつある。

保線車両を共用

 午前3時。オレンジと緑色に塗装された列車が阪急神戸線を走る。線路のゆがみや摩耗を確かめる軌道検測車。線路にレーザーをあてながら高速走行し、カメラとセンサーで線路の状態を読み取っていく。

続きを読む

このニュースの写真

  • 「阪急」「阪神」両ブランド共存、鉄道事業の統合効果は? “現場発”で効率化、総合力を向上

「産経WEST」のランキング