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耐震〝スゴ技〟水道管 クボタが世界最長開発、米西海岸に売り込み

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耐震〝スゴ技〟水道管 クボタが世界最長開発、米西海岸に売り込み

クボタが開発した耐震性水道管の模型。揺れに合わせて接合部が動き、外れるのを防ぐ クボタが開発した耐震性水道管の模型。揺れに合わせて接合部が動き、外れるのを防ぐ

 クボタは25日、世界最長となる1本9メートルの耐震性水道管を開発したことを明らかにした。地震が多く、水道管の老朽化も進んでいる米国西海岸の都市を中心に売り込む。北米向け輸出を2020年までに現行の10倍となる年間1万トンに伸ばす計画だ。国内需要が伸び悩む中、日本で磨いた耐震技術を生かし、海外事業で収益を確保していく。

 耐震性水道管は、管同士の接合部が地震の揺れにあわせて伸縮し、被害を防ぐ構造だ。粘り強さに優れた「ダクタイル鋳鉄」製で、耐用年数は100年という。従来品は1本の長さが6メートルだが、北米などの広大な土地に合わせて9メートルを実現した。

 米国内で比較的地震の多い西海岸のロサンゼルス市は、病院、消防署など重要施設を中心に水道の耐震化を進めつつあるが、市内では20世紀前半につくられた上下水道を使用している地域が多い。

 一昨年には水道管の老朽化に伴う大規模な漏水事故も発生した。サンフランシスコ市など周辺地域も同様の状況という。

 クボタは12年度からロサンゼルス市などで水道管を販売し、北米で今年度千トンを受注した。来年度には1500トンに伸びる見込みで、パイプシステム事業部長の内田睦雄執行役員は、耐震性を強化した新製品によって「さらに需要を掘り起こしていきたい」としている。

 一方、日本国内の水道管の「耐震適合率」は、敷設された基幹管路のうち36%程度(14年末時点)にとどまる。政府は22年度末までに50%とする目標を掲げるが、年間の更新率は0・8%弱と低迷。「予算が限られている自治体が多いため」(内田氏)で、クボタは今年4月、塗装などを簡略化して価格を約3割下げた新製品を発売して更新率の底上げを図っている。

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