産経WEST

湖国の秘仏、33年ぶり本開帳 東林寺、管理の住民「今回で最後か…」と懸念の声も

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新


湖国の秘仏、33年ぶり本開帳 東林寺、管理の住民「今回で最後か…」と懸念の声も

開帳される国重要文化財の聖観音菩薩立像(長浜市提供) 開帳される国重要文化財の聖観音菩薩立像(長浜市提供)

 滋賀県長浜市余呉町菅並の東林寺で、住民が管理してきた本尊「聖観世音菩薩立像」(国重要文化財)の33年に一度の「本開帳法要」が25日営まれる。約800年前の一木造りの秘仏が公開される貴重な機会となる。ただ、本開帳に向けた準備は整ったが、住民からは「今回で最後になるかもしれない」と懸念の声が出ている。過疎化の進行で、今後、十分な管理ができない可能性が出ているためだ。

背中に建保4年の墨書

 仏像は針葉樹の一木造りで高さ172センチ。一部にノミの跡が残り、衣装のひだである衣文の線刻があるなど、湖北地域の仏師の特徴がみられる。背中には、制作年代である鎌倉時代の建保4(1216)年の墨書がある。

 開帳法要では、本堂前に立てた回向(えこう)柱と仏像を「善の綱」と呼ばれる布ひもで結ぶ。参拝者がこの綱に触れると、菩薩に触れるのと同じ功徳があるとされ、多くの参拝客が訪れる。

 本尊は本開帳のほか、17年に一度の「中開帳」でも公開され、直近では平成11年に公開されている。

 聖観世音菩薩立像は今夏に、同市が国重要文化財の観音像などを出展し東京で開いた特別展「観音の里の祈りとくらし展II」で披露され、好評だった。

「もう体が動かない」と70代女性 

 心配なのは過疎化の進行による今後の管理。同寺には常駐の住職はいないため、本尊は菅並地区の住民(36戸)が持ち回りで世話役を選び、管理。本開帳や中開帳を行ってきた。

続きを読む

「産経WEST」のランキング