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【理研が語る】iPS細胞で目の疾患を再現する!

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【理研が語る】
iPS細胞で目の疾患を再現する!

患者由来のiPS細胞から網膜を分化・作製するイメージ。疾患の発症過程を再現し、治療などに役立てる 患者由来のiPS細胞から網膜を分化・作製するイメージ。疾患の発症過程を再現し、治療などに役立てる

 しかし、iPS細胞の登場以後、患者さん一人一人の病態を再現した網膜を培養皿の中で分化・作製することができるようになり、ヒトの視細胞でどのような不具合が起きているのかを、より直接的に検証することが可能となった。

 また、原因遺伝子が分からない患者さんでも、どのように発症したかを過去にさかのぼって再現できるのは、iPS細胞ならではの長所だ。

 とはいえ、iPS細胞を用いた研究はまだまだ発展途上で、課題も多い。

 網膜色素変性症の場合、発症時期や進行度には個人差があることが分かっている。患者さんが40歳で発症したのなら、iPS細胞で病態を再現するまでにも、それ相応の時間がかかってしまう可能性がある。創薬研究においても時間の短縮は不可欠だ。患者さんの「目がくぎ付け」になるような研究成果を届けられるよう、今後も研究に取り組んでいきたい。

 ■大西暁士(おおにし・あきし) 京都大大学院修了。理学博士。人間はどのようにして色を見ているのかという疑問から研究者を志し、一貫して網膜の研究に取り組む。平成24年より理研多細胞システム形成研究センター(CDB)網膜再生医療研究開発プロジェクトに所属。最近のリフレッシュ法は息子に付き合って始めたタップダンス。

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