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【戦艦大和のミュージアム(2)】オンリーワンの海事博物館をつくる 大和ミュージアム学芸員・道岡尚生さん

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【戦艦大和のミュージアム(2)】
オンリーワンの海事博物館をつくる 大和ミュージアム学芸員・道岡尚生さん

平成17年4月に開館した大和ミュージアム 平成17年4月に開館した大和ミュージアム

 広島・呉市に「海に関する博物館」を、という声があがったのは、今から三十数年前のことである。

 当初は、県立の博物館を広島県に要望した。ところが、ちょうどこの頃、県東部の福山市で県立博物館の計画が進められていて、他市町村とのバランスなどから呉市への誘致は困難であるとの回答があった。

 このため、市は県立を断念し、単独で博物館建設を計画する。平成8(1996)年に事務局として「海事博物館推進室」を設置するとともに、市議会への方針表明や基金条例の制定、海事博物館基本計画などの策定を行った。

 博物館のジャンルを「海事」としたのは、これまで述べてきたように呉の発展の歴史からだ。明治以降、呉では海軍工廠(こうしょう)で近代的な造船技術が育まれ、培われてきた。こうした技術は戦後、造船などさまざまな産業分野の発展に貢献した、という歴史的事実がある。

 このようなことから、展示は、取り上げる時代を明治以降とし、構成は海軍工廠の歴史に沿うものとした。

 一方、海軍の歴史を背景とした博物館に対しては、「無駄なハコモノ」「歴史を美化し、戦争を賛美するのではないか」といった意見や批判も上がった。こうした意見について、計画中の博物館は、「呉と海軍工廠の歴史」「そこで培われた技術」「命の尊さ」などの歴史から、平和と未来を考える、という目的を掲げたものであることを重ねて説明し、理解を求めた。

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