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志布志事件訴訟、終結へ 賠償判決、住民も上告せず 「原告の負担を考えるとやむを得ない」と弁護団

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志布志事件訴訟、終結へ 賠償判決、住民も上告せず 「原告の負担を考えるとやむを得ない」と弁護団

 平成15年の鹿児島県議選の選挙違反冤罪事件(志布志事件)を巡る訴訟で、原告の住民側は17日、県警の違法捜査を認定し、取り調べを受けた6人全員に60万~115万円を支払うよう県に命じた福岡高裁宮崎支部判決について、上告しないと発表した。被告の県側も、期限の19日を前に上告を断念しており、同事件に関する一連の民事訴訟が終結する。

 記者会見した原告団長の浜野博さん(77)は「人権を取り返すためにやってきた。すばらしい判決をもらえた」と、改めて喜んだ。原告団は再発防止のため、国に対して事件の全容解明や取り調べの全過程可視化を求める声明を出した。

 原告側弁護団の野平康博事務局長は、今回の裁判を通じて「十分な嫌疑がないまま、捜査を着手し継続したのは違法」との主張が認められなかった点を挙げて「上告理由はある」と指摘。その上で「原告の負担を考えるとやむを得ない」とした。

 事件では、公選法違反の罪で起訴された住民13人のうち、公判中に亡くなった1人を除く全員の無罪が確定。公判などを通じて違法捜査が判明した。無罪の住民らが国と県に賠償を求めた訴訟では、計約6千万円の賠償を命じる判決が確定している。

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