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中国人に飲み込まれる…奄美・サンゴ礁の海 中国人向け巨大リゾート白紙に

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中国人に飲み込まれる…奄美・サンゴ礁の海 中国人向け巨大リゾート白紙に

マリンスポーツも盛んな鹿児島・奄美大島の龍郷湾。中国人向けリゾートパークの開発が計画されていた マリンスポーツも盛んな鹿児島・奄美大島の龍郷湾。中国人向けリゾートパークの開発が計画されていた

 クルーズ旅行の本場・カリブ海などには、こうしたクルーズ客のみが使うプライベートリゾートパークが多数ある。

 龍郷町の徳田康光町長は、ロイヤル社の代理人を通じて事前に計画を伝えられた。毎年3~11月の間、週2~4回寄港し、年間30万人が来島するという。島の振興や経済効果を期待し、計画推進に傾いた。

 だが、住民は反発した。小さな町が中国人に“飲み込まれる”という不安が理由だった。

 地元の龍郷町の人口は6028人(6月末時点)に過ぎない。これに対し、1回の寄港で島に来る中国人客は3千~5千人に達する。

 反対派住民が組織した「龍郷湾を守る会」の西元則吉会長は「何千人も中国人が押しかけると、のんびりとした奄美の雰囲気が一変してしまう。中国人向けの店が増え、近い将来、中国の街になるのは火を見るより明らかだ」と語った。

 町議の田畑浩氏も「計画を聞いてチャイナタウン化が思い浮かんだ。地元の雇用につながるというが、町民のほとんどは中国語を話せないので、結局、パーク内では中国人の雇用が増えるだけだろう。自然が壊れ、景観も変わってしまう」と述べた。

 昨年、沖縄から龍郷町に移住した作業療法士、田中基次氏(41)は「中国人の観光地というイメージが植えつけられると、日本の移住者や旅行者は訪れなくなる」と訴えた。

 漁業者は、建設工事に伴う土砂流出で、漁業被害が起こることを危惧した。

 想定以上に多く反対の声があがったことで、町長の徳田氏も推進を断念した。

 7月19日、産経新聞の取材に「住民や漁協の意見を聞く中で、地元合意の形成は無理だと判断した」と語った。ロイヤル社は、開発の条件に地元住民の賛成を挙げており、計画は白紙になった。

 こうした計画は龍郷町に限った話ではない

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