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【世界を読む】釣ったシャープに餌はやらない?…本性むきだし鴻海の豪腕テリー・ゴウの“シメ方”

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【世界を読む】
釣ったシャープに餌はやらない?…本性むきだし鴻海の豪腕テリー・ゴウの“シメ方”

シャープの高橋興三社長と肩を寄せ合う鴻海の郭台銘会長(中央)と戴正呉副総裁(左)。4月の調印式ではシャープ側への配慮があったが…(門井聡撮影) シャープの高橋興三社長と肩を寄せ合う鴻海の郭台銘会長(中央)と戴正呉副総裁(左)。4月の調印式ではシャープ側への配慮があったが…(門井聡撮影)

 郭会長は1974年にプラスチック加工会社から出発して、シビアなグローバルビジネスの世界で鴻海を一代で14兆円企業に育て上げ「現代のチンギス・ハーン」とも呼ばれるカリスマ経営者だ。

 一方、シャープの高橋興三社長はかつて「上司にNOと言わないことで出世した」と語ったこともある典型的なサラリーマン経営者といえ、交渉などで郭会長との役者の違いが出たとみられる。

 提携交渉でも鴻海が出資額の減額など理屈に合わない条件を出してもシャープ側は「決裂したら困る」と、譲歩を続けたように鴻海有利な条件になってしまっている。

 鴻海の翌日に開かれたシャープの株主総会では、シャープの野村勝明副社長が「総会で承認いただければ鴻海から過半の出資を受けるが、シャープの名前は残る」と理解を求め、結局は鴻海の買収を受け入れる議案は承認された。

 あるシャープOBは「鴻海の傘下に入っただけで、構造改革に着手したり、特定事業が息を吹き返したりという話も聞こえてこない。このままでは『自分でできないのだから』と口実を与え、さらに苛烈なリストラを強いられかねない。社名は残ってもシャープではなくなる」と心配する。

 外資入りをきっかけにシャープには経営危機の遠因になったとされる日本的な経営から脱却し、死ぬか生きるかのグローバルビジネスで成長してきた鴻海のシビアさを身につけて復活してほしいところではある。ただ、そうなるまでの見通しはまだまだ不透明だ。

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