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【世界を読む】釣ったシャープに餌はやらない?…本性むきだし鴻海の豪腕テリー・ゴウの“シメ方”

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【世界を読む】
釣ったシャープに餌はやらない?…本性むきだし鴻海の豪腕テリー・ゴウの“シメ方”

シャープの高橋興三社長と肩を寄せ合う鴻海の郭台銘会長(中央)と戴正呉副総裁(左)。4月の調印式ではシャープ側への配慮があったが…(門井聡撮影) シャープの高橋興三社長と肩を寄せ合う鴻海の郭台銘会長(中央)と戴正呉副総裁(左)。4月の調印式ではシャープ側への配慮があったが…(門井聡撮影)

 こうした言動の変化について、関係者は「手に入れるまではあの手この手で興味を引こうとするが、釣った魚にエサはもうやらないということでしょう」と解説する。

やはり人員削減

 そもそもシャープが支援企業を選ぶ際に重視した判断材料のひとつは、従業員の雇用を守ることだった。

 そこを見抜いた郭会長は本命視されていた官民ファンド、産業革新機構が大規模な工場整理や人員削減などを想定しているのに対して「従業員の雇用を守る」としただけでなく、「事業売却はしない」「首脳陣の退任は求めない」などの条件を提示。巨額の拠出規模とともにシャープ経営陣が鴻海支持へと傾くきっかけにした。

 ただ、郭会長は直後に「40歳以下の社員はリストラしない」と報道陣に表明するなどベテラン社員の処遇に懸念が広がっていた。それでも4月の調印式後の会見で「鴻海では毎年、業績をみて3~5%に辞めてもらっている。しかし、日本(シャープ)では、全員(雇用を)維持できるようにしたい」と述べ、雇用を守る姿勢はみせていた。

 それが、鴻海の株主総会で「悪い卵しか産まない鳥はいらない」と人員削減に言及。総会後、世界で7千人規模の人員削減があるのかと問われた戴副総裁は「可能性はある」と語った。これは、国内外で4万7千人に上るシャープの全社員の約16%に相当する規模になる。掌を返した格好だ。

 条件に掲げていた経営陣の残留も気に懸けたようすもなく、シャープの高橋興三社長は出資完了後に退任。取締役9人のうち6人が鴻海が指名した役員で、完全に経営権は握られる。

役者の違い

 「一代で世界的な14兆円企業を育てたカリスマ経営者と、日本のサラリーマン社長では役者が一枚も二枚も違ったということ」

 業界関係者はこう語る。

「社名は残ってもシャープではなくなる」とOB

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