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強制起訴制度に〝逆風〟吹くか 相次ぐ無罪・免訴、歩道橋事故の最高裁決定で見直し議論再燃も

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強制起訴制度に〝逆風〟吹くか 相次ぐ無罪・免訴、歩道橋事故の最高裁決定で見直し議論再燃も

過去9件の強制起訴事件。有罪確定はわずか2件しかない 過去9件の強制起訴事件。有罪確定はわずか2件しかない

 兵庫県明石市の歩道橋事故で、12日付の最高裁決定は元明石署副署長の公訴時効の成立を認め、「免訴」が確定することになった。これまでに強制起訴された9件のうち、有罪確定は2件のみ。制度をめぐっては「市民感覚が反映される」という肯定的な意見がある一方、「無罪となった場合に被告の負担は大きい」などとして疑問を投げかける声も根強い。最高裁決定を受け、制度への〝逆風〟が強まり、見直し論議が再燃する可能性もある。

検察官と検審、起訴基準の違い

 平成21年5月の改正検察審査会法施行後、強制起訴されたのは歩道橋事故を含めて9件。うち6件は無罪・免訴となったり、公訴棄却となったりしている。

 強制起訴されるのは社会的地位のある人が被告となっている事件が多い。政治資金規正法違反事件で小沢一郎氏の無罪が確定した際には、国会議員の一部から制度を疑問視する声も上がった。

 無罪や免訴が相次ぐのは、プロの検察官と一般国民でつくる検審では起訴基準が異なるからだ。

 神戸学院大法学部の春日勉教授(刑事訴訟法)は「検察官は有罪が確信できる場合のみ起訴する傾向が強いが、検審は被害者の立場から、少しでも有罪の可能性があれば起訴すべきだと考える傾向が強い」と指摘する。

立証にハードル

 無罪などが多い現状は、検審が市民感覚で導き出した「有罪の可能性」を立証するハードルが高いことを示している。それでも法廷に立つことを余儀なくされる被告の負担をどう軽減するかという課題が浮かぶ。

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