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【西論】「山陰人」なんてありえない!参院合区は「切り張り」第一声から批判渦巻く

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【西論】
「山陰人」なんてありえない!参院合区は「切り張り」第一声から批判渦巻く

街頭演説の際に掲げる県選管発行の旗。合区に伴い、島根県側の旗(右)も、鳥取県側の仕様に統一された 街頭演説の際に掲げる県選管発行の旗。合区に伴い、島根県側の旗(右)も、鳥取県側の仕様に統一された

 四国にしても県境は急峻(きゅうしゅん)な山々であり、もともと人の往来も乏しく、一体感に欠けるといわれてきた。実際、経済的な指向は、徳島は大阪へ、高知は直接東京に向くとされており、歴史文化、地域のニーズは異なる。ここでも「四国人」という言い方は聞かない。

◆新たな不平等

 今回の合区は、一票の格差が最大4・77倍だった平成25(2013)年の参院選は違憲として弁護士グループが提訴し、最高裁が「違憲状態」と判断したことがきっかけだ。この判断を踏まえ、4県の合区などで選挙区定数を「10増10減」する改正公職選挙法が成立した。

 一票の格差そのものは、試算で最大3・08倍へと縮小したが、あちらを立てればこちらが立たず。地方からは批判の声が広がった。

 「一票の格差で不平等だというなら、代表を出せない所と出せる所ができることは、誰の目が見ても明らかに法の下の平等に反する」(徳島県の飯泉嘉門知事)

 投票価値の不均衡の是正は、参院議員を出せる県と出せない県という新たな不平等を招く。しかも合区された2県で意見が対立した場合、選出された議員は意見を集約できず、結果として有権者の意見が国に届かなくなる-。こうした地方の懸念はよく分かる。

◆都道府県の切り張り

 「10増10減」の改正公選法の付則は、31年の参院選に向けて「選挙制度の抜本的な見直しについて引き続き検討し、必ず結論を得る」とも明記している。地方が危機感を強めるのは、今後も人口減や過疎化の進行が避けられないなかで、一票の格差のさらなる是正によって地方の切り捨てが進むのを恐れるためだ。

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