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【理研が語る】
生か死か、その違いを生み出すメカニズムとは…真のブレイクスルーを夢見て
結局のところそういうのは結果論で、ハエでメカニズムを見つけたあとは、時の洗礼を待つのみだ。ただ一つ言えるのは、真のブレークスルーはほぼすべて、応用研究ではなく基礎研究からやって来るということだ。
それは歴史が証明している。例えば、感染の時の免疫の仕組みの解明も、初めはハエでの研究がブレークスルーのきっかけとなっている。
そう、真のブレークスルーは応用研究ではなく基礎研究から起こる。そして、僕たち基礎研究者はそういう真のブレークスルーを夢見て、日々実験する。
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ユ・サガン 神戸大医学部、米国ウィスコンシン大学マディソン校大学院、カリフォルニア大学バークリー校研究員を経て、平成27年夏より、神戸理研で准主任研究員として研究室を主宰。米国では毎週末パラグライディングで空を飛ぶのにはまっていたが、日本に戻ってからは空を飛べていない。そろそろまた空を飛びたい。