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【関西の議論】日本は“ブラック保育”? 25歳女性、安月給に奨学金返済…母ともども自己破産の残酷

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【関西の議論】
日本は“ブラック保育”? 25歳女性、安月給に奨学金返済…母ともども自己破産の残酷

職種別平均月給をみると、全産業の平均月給が33万3300円なのに対し、保育士は21万9200円と約11万円も低い。全国的に待遇改善を求める動きが出ている 職種別平均月給をみると、全産業の平均月給が33万3300円なのに対し、保育士は21万9200円と約11万円も低い。全国的に待遇改善を求める動きが出ている

 少し前、「保育園落ちた日本死ね」の匿名ブログが大きな反響を呼んだ。国会でも何度も取り上げられ、保育所増設の緊急対策が打ち出されるなど、国を動かした。待機児童問題の背景にあるのは、保育士のなり手不足だ。「日本死ね」ブログの後、ツイッター上にはあるハッシュタグ(検索ワード)が登場した。《#保育士辞めたの私だ》。給与は全産業平均より11万円も低く、仕事の内容に待遇が見合わない。女手一つで育ててくれた母親に仕送りをしながら、つましい生活を送っていた保育士の女性(25)は今年、母親ともども自己破産する決断を下した。女性を追い込んだのは、学生時代に背負った「奨学金」という名の借金と、返済にまわす余裕のない10万円台の月給だった。

引きこもり脱し保育士に

 女性の職場は大阪府内の保育園。週5~6日、午前7時半から子供たちを受け入れ、午後6時半に最後の子供を送り出す。それから、日中にはできなかった書類の作成に取りかかる。家路につくのは午後9時ごろ。残業代を申請できるような雰囲気ではなく、同僚もみなサービス残業を強いられる。

 一生続けたい仕事だと、やりがいを感じている。だが給与明細を開くたび、重い現実に向き合わなければならない。月給は手取りで16万円しかない。

 幼いころに両親が離婚し、母親と2人で暮らしてきた。中学2年のときには引きこもりになった。自殺を考え、「生まなかったらよかったやん」と母親をなじったとき、「お母さんのこと責めてたら、楽やもんな。でも、どんなすてきな未来が待ってるかもしれないのに、死ぬなんて言ってほしくない」と泣かれ、目が覚めた。

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