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空き駐車場を貸し借り、市街地で仲介ビジネス急拡大 大阪の業者、ネット利用予約も導入
市街地の駐車場不足対策で、空いている月ぎめ駐車場や使わなくなった自宅ガレージを貸し借りするビジネスが急拡大している。車で外出したものの、駐車場がなかなか見つからず“難民”となってしまうケースに着目。路上駐車の取り締まりが厳しくなる中、新たな事業モデルとして注目を集める。
平成26年に事業を始めたベンチャー企業「アキッパ」(大阪市)は、現在全国約5千の駐車場と契約。昨年12月の約4200カ所から順調に契約先を伸ばしている。利用者は空き状況を確認し、ホームページで10日前から予約ができる。料金は1日約500~5千円で、うち6割が所有者に入る仕組みだ。
自宅の空きスペースを有効活用しようと、約1年半前から同社と契約している大阪市の会社員の男性(57)は「近くにヤンマースタジアム長居があり、週末のサッカー観戦などのため借りる人が多い」と話す。
アキッパの金谷元気社長は「高齢者が車を手放すケースも増え、遊休地化した駐車場は多い。事業が拡大すれば、路上駐車問題の解消にも役立つ」と意気込む。10月までに全国約1万カ所に広げる計画だ。
24年から事業を始めた「軒先」(東京)も、全国2千カ所以上と契約している。昨年8月から日本自動車連盟(JAF)とも提携。約1800万人のJAF会員向けの割引サービスなども展開し、利用者を増やしている。