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【衝撃事件の核心】
「タダ好き」にもほどがあるやろ! 障害者駐禁除外の悪用横行…恥ずべきナニワの悪弊 なんと4割が不正
対策に本腰を入れた府警は昨年11月~今年2月、繁華街の大阪・梅田周辺で5回にわたって集中取り締まりを実施したところ、衝撃の数字が出た。
126台分の47台-。
集中取り締まりの中で除外標章が置いてあった車のうち、府警が不正使用を確認して駐車違反で青切符を交付した数だ。比率にすると約4割にも上り、「ここまで不正な使い方をしている人が多いとは」と担当者も驚きを隠せなかった。
しかも、府警によると不正利用の大半は交付された障害者の家族によるもの。「寝たきりの母親の分の買い物に来た」「障害のある兄弟の送り迎えをした後に自分の用事で使った」-。取り締まりに対し、ドライバーが警察官に話す理由はさまざまだが、障害者本人が同乗していない以上、標章を掲示しても一般のドライバーと変わらない。禁止場所での駐車やチケット制パーキングでの不払いは取り締まりの対象となる。
悪質なケースは逮捕も
摘発の大半は道交法上の駐車違反による青切符で済まされるが、悪質な事案に対しては、逮捕や書類送検といった厳しい対応で臨むこともある。
府警は今年3月、除外標章を偽造して使ったとして、偽造有印公文書行使の疑いで、大阪市阿倍野区の人材派遣会社社長の男(51)を逮捕した。男は身体障害者の親族が交付された除外標章をデジタルカメラで撮影。パソコンに取り込んで加工し、印刷して使っていた。
男は調べに「駐禁取り締まりを受けずに便利なのでやっていた」と供述。府警によると、男のケース以外にも、除外標章をカラーコピーしたり、有効期限の日時の部分を変造したりする手口があるという。