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【衝撃事件の核心】「じじい、気色悪いわ!」家庭内暴力20年超、老夫婦襲った悲劇 「殺人」以外の選択あったか

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【衝撃事件の核心】
「じじい、気色悪いわ!」家庭内暴力20年超、老夫婦襲った悲劇 「殺人」以外の選択あったか

統合失調症患者だった三女を絞殺したとして殺人罪に問われた老夫婦。20年以上にわたる〝家庭内暴力〟に困り果て、行政・医療機関にも相談したが、救いの手は差しのべられなかった 統合失調症患者だった三女を絞殺したとして殺人罪に問われた老夫婦。20年以上にわたる〝家庭内暴力〟に困り果て、行政・医療機関にも相談したが、救いの手は差しのべられなかった

 「死んでくれ。仕方ないんや、許してくれ…」

 三女は抵抗した。その間、母親は三女の頬に自分の頬をすりつけ、泣き崩れていた。「ごめんね。母さんを許して…」

 三女の体から力が抜けた。

 「110番して」

 父親に言われ、母親は受話器を取った。数分後、駆け付けた警察官に父親は「家内がかわいそうで、やってしまいました」と自白。母親も共犯として逮捕された。

 意識不明の重体で救急搬送された三女はそれから12日後に死亡した。

13歳から異変…ひきこもり、そして鬱病に

 夫婦の間には、長女と生まれて間もなく亡くなった次女、そして三女の3人の娘がいた。三女は人見知りで気弱な性格だったという。

 異変が出始めたのは13歳のころだった。気に入らないことがあるとふすまを破ったり畳を切り刻んだり、物にあたるようになった。中学卒業後にいったん就職したものの1カ月で退職した。以降は自宅の2階にひきこもり、18歳のころに受診した病院で鬱病と診断された。

 20歳を過ぎると、三女は「家の中に盗聴器がある」と妄想におびえるようになった。業者を呼んで盗聴器がないことを確かめても、「嘘ついてるやろ!」と暴れた。隣の家の郵便受けに卵を投げ込んだり、夜中に大声で騒いだりするようになり、両親はたびたび近隣住民に頭を下げて回ったという。

 そして三女はこのころから、父親に異常な嫌悪感を示すようになった。

 「じじい死んでしまえ!気色悪いわ!」

 突然暴言を吐かれ、あっけにとられることもあった。

 「自分が近くにいなければ、あの子も落ち着くかもしれない」

強制入院もすぐ退院、その後、力尽くで三女を再入院させるも…

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