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【関西の議論】私も重い十字架背負ってる…元受刑者が「満期出所者」の更生を支援 “痛み”を知るからこそできる

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【関西の議論】
私も重い十字架背負ってる…元受刑者が「満期出所者」の更生を支援 “痛み”を知るからこそできる

「人は誰でも変われる。これからの人生、再犯防止のため自分ができることをしていきたい」と話す五十嵐弘志さん=東京都 「人は誰でも変われる。これからの人生、再犯防止のため自分ができることをしていきたい」と話す五十嵐弘志さん=東京都

 かつて犯罪を繰り返し、長年刑務所に服役した経験を持つ男性が、刑期をすべて終えて出所する満期出所者らへの支援を行っている。平成26年にNPO法人「マザーハウス」(東京)を立ち上げ、理事長を務める五十嵐弘志さん(52)。今は自身の経験を生かして出所者らの生活や仕事への支援のほか、受刑者と文通を通じた交流で更生意欲を引き出す取り組みを行っている。「私も重い十字架を背負っている。出所者の更生は1人では難しい。再犯者を生まないために、あきらめずに行動したい」と、再犯防止の支援に全力を尽くしている。

「本当の償い」とは

 「人間は誰でも変われる」。こう話す五十嵐さんは26歳で初めて刑務所に入ってから犯罪を繰り返し、3回の服役を経験した。服役期間は延べ約20年間に及ぶ。

 拘置所で聖書やマザー・テレサの本を読み、神父らと文通を始めたことで立ち直るきっかけをつかんだ。特に、マザー・テレサの存在には深く感銘を受けたという。

 本をむさぼり読むうち、次第に自分がやってきたことや、相手に与えていた恐怖について考えられるようになり、初めて心から謝罪したいという気持ちがわき上がった。

 「被害者に謝って自分の気持ちにけりをつけたい」と思ったが、当時文通していたある犯罪被害者の母親から諭された一言が心に突き刺さった。

 「謝りたいというのはあなたの考えでしょう。一番大切なのは相手の思い。あなたが連絡を取ると被害者はどう思うのか。傷つくかもしれない」

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