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【熊本地震】南阿蘇村のノロウイルス感染拡大を防げ 阪神大震災を教訓に誕生した災害用浄水機 大阪の中小企業が提供

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【熊本地震】
南阿蘇村のノロウイルス感染拡大を防げ 阪神大震災を教訓に誕生した災害用浄水機 大阪の中小企業が提供

災害用浄水機で避難所の水道水を除菌する「ニューメディカ・テック」の前田芳聡社長=26日、熊本県南阿蘇村 災害用浄水機で避難所の水道水を除菌する「ニューメディカ・テック」の前田芳聡社長=26日、熊本県南阿蘇村

 前田社長が災害用浄水機の開発に乗り出したのは平成7年の阪神大震災がきっかけ。水質測定器を手に約2週間、神戸の被災地を回り、水道管が壊れて地面から湧き出る濁った水を口にする被災者を目にした。長引く断水でのどの乾きが限界を迎えていた被災者を止めることはできなかった。次々に体調を崩す被災者を前に、「どんな災害が起きても、きれいな水を簡単に手にすることができれば関連死を防げる」と災害用浄水機の開発を決意した。

 阪神大震災のような直下型地震だけでなく、津波や火山などさまざまな自然災害を想定し、海水や火山灰が交じった水でも対応できるように改良を重ねた。その結果、23年の東日本大震災の避難所でも活用された。

 同社は従業員約10人と規模は小さい。しかし、その技術の高さは世界水準だ。まだ研究段階だが、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が宇宙空間で飲料水を確保するためのプロジェクトにも参加している。

 「研究を重ねた製品が被災者の笑顔につながってうれしい」と話す前田社長。南阿蘇村の災害用浄水機は5月末まで提供される予定だ。

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