産経WEST

【熊本地震】夫婦同じベッド分かれた生死、夫に「助かってごめん」…暗闇の中「頑張らにゃならんばい」励まし続け 2回目震度7

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【熊本地震】
夫婦同じベッド分かれた生死、夫に「助かってごめん」…暗闇の中「頑張らにゃならんばい」励まし続け 2回目震度7

倒壊し、夫が犠牲になった自宅を見つめる内村ミツエさん=17日、熊本県益城町 倒壊し、夫が犠牲になった自宅を見つめる内村ミツエさん=17日、熊本県益城町

 目の前で励まし続けたのに、夫の呼吸は少しずつ弱まっていった-。16日未明、2回目の震度7の激しい揺れに襲われた熊本県益城町。夫婦が寝ていたベッドはがれきの下敷きになり、妻の内村ミツエさん(79)だけが一命を取り留めた。「助かって、ごめんなあ」。すぐ横にいながら運命は分かれた。あの日から5日。自分を責めずにはいられない。

 16日午前1時25分、突き上げるような縦揺れとともに、多くの家屋が倒壊した益城町平田。自宅で就寝中だったミツエさんは、天井が崩れ落ち、落下物が頭に当たって目が覚めた。真っ暗で何も見えず、がれきの間に挟まれ、ほぼ全身の身動きが取れない。

 「父ちゃん、大丈夫なぁ?」。数時間前まで一緒にテレビを見て、同じダブルベッドで眠る夫の宗春さん(83)のことがすぐに気になり、呼び掛けた。そばで返事は聞こえたが、様子がおかしい。真上から大きな梁が直撃し、重いけがを負っているようだった。

 2人が生き埋めになっていることに気付き、隣に住む孫娘の愛美さん(24)は慌てて119番した。何度もかけるが、なかなかつながらない。がれきの中からは耳慣れた宗春さんの声。「もうすぐ助かるけんね」と呼び掛けた。ようやく救急隊が到着し、祈るような思いで救出作業を見守った。

「産経WEST」のランキング