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正倉院宝物の赤い敷物、海外の染料使用 外国産?染料輸入?国際性物語る

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正倉院宝物の赤い敷物、海外の染料使用 外国産?染料輸入?国際性物語る

西洋アカネで染色されていた正倉院の色氈(正倉院紀要第38号より) 西洋アカネで染色されていた正倉院の色氈(正倉院紀要第38号より)

 奈良市の正倉院に伝わる赤い敷物「色氈(しきせん)」の染料に、国内では自生しない西洋アカネが使われていたことが分かり、宮内庁正倉院事務所が21日、発表した。正倉院紀要第38号に掲載された。

 正倉院の宝物で染料が西洋アカネと確認できたのは初めて。分析した中村力也保存課調査室長は「宝物の国際性の一端を示す成果」としている。

 色氈は羊毛製で、長さ約2・5メートル、幅約1・3メートルのものなど3点。色氈から落ちた微少な繊維を試料として色の成分を分析した結果、西洋アカネと特定した。

 西洋アカネは西アジアやヨーロッパなどに自生し、染料として現在は広く普及している。これまで色氈にアカネが使われていることは分かっていたが、色からは日本のアカネとの区別は困難だった。正倉院事務所によると、色氈が海外で作られた可能性や、染料として西洋アカネが持ち込まれた可能性があるという。

 西洋アカネのほかにも、東南アジアに自生するスオウで紫や黄褐色に染められた敷物なども確認した。

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