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【from社会部】広がる「北陸」と「関西」の距離 北緯陸新幹線延伸で進む“関西離れ”“東京志向”

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【from社会部】
広がる「北陸」と「関西」の距離 北緯陸新幹線延伸で進む“関西離れ”“東京志向”

開業1周年を迎えた飯山駅の新幹線ホームには、外国人スキー客の姿もあった=平成28年3月14日、長野県飯山市 開業1周年を迎えた飯山駅の新幹線ホームには、外国人スキー客の姿もあった=平成28年3月14日、長野県飯山市

 東京に直結する北陸新幹線長野-金沢間の延伸開業から先月、1年を迎えた。乗客数は、JR西日本の当初見込みを上回る延伸前の3倍にも上り、沿線の観光地はにぎわいを増している。北陸出身の記者にとってはうれしい半面、今住んでいる大阪と故郷との関係に危機感も抱かされる。

 延伸開業で東京など首都圏と金沢との距離はぐっと近くなり、北陸への旅行者数は以前と比べて4倍以上に増加。逆に、北陸から首都圏への人の流れも従来の倍以上になったという。

 影響は観光だけにとどまらない。首都圏の私大の中には、北陸での入試や説明会を実施するところも出ており、学生の「東京志向」が進んでいるという。

 記者が大学を目指していた約15年前、北陸では、進学先として関西をベースに考える学生の方が多かったように思う。記者自身は東京の大学に進んだが、新幹線と在来線を乗り継いで帰省する煩わしさは記憶に残っている。アクセスが向上すれば、東京志向が進むのも当然だろう。

 懸念されるのは北陸の「関西離れ」だ。今春の入試で、関西の私大への北陸からの志願者数は軒並み減少しているという。学生の流出はその先の就職先の選択にもつながり、東京一極集中にいっそう拍車をかけることになりかねない。

 北陸新幹線は平成35年春ごろに、金沢-敦賀が開業予定で、その後は大阪まで延伸される。しかし、敦賀以西のルートは未定だ。

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