産経WEST

司馬さんも住んだ西長堀マンモスアパートに新たな息吹…大規模改修で10年ぶり新規入居

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新


司馬さんも住んだ西長堀マンモスアパートに新たな息吹…大規模改修で10年ぶり新規入居

建設当時のマンモスアパート(上)とリノベーションされたアパート(下)。司馬さんのほか、森光子さんや野村克也元監督も住んだという 建設当時のマンモスアパート(上)とリノベーションされたアパート(下)。司馬さんのほか、森光子さんや野村克也元監督も住んだという

 作家の司馬●(しんにょうに点が2つの遼)太郎さんが住んだことでも知られる都市再生機構(UR)西長堀アパート(大阪市西区)のリノベーション(大規模改修)が終了し、10年ぶりに入居が始まった。約60年前の建設当時、11階建ては全国の公団住宅では最も高く、家賃が大卒初任給よりも高かった“高根の花”。しかし、現在では住民の高齢化が進む。リノベされた部屋には子育て層や若者らが順次入居していく予定で、自治会は団地の若返りと活性化を期待している。

 西長堀アパートは昭和33年、URの前身である日本住宅公団が試験的な高層住宅として建設。初めてエレベーターが設置され、当時は珍しかった「LDK」の間取りを一部に取り入れた263戸は「マンモスアパート」と呼ばれた。

 2DKタイプの家賃1万6500円は大卒初任給の1・4倍。庶民の羨望の的だった。もともと西長堀の一帯は繁華街がある難波に隣接しながら戦後の復興が遅れていた。建設当時、アパートの上階からは大阪府富田林市で開かれる花火大会「PL花火芸術」が見えるほど周囲には何もなかったが、高度経済成長に合わせ、集合住宅や高層ビルの開発が進んだ。

 《私は、大阪で仕事をしている。堀江の西長堀という川の多い町に十一階だてのアパートがあり、その十階にいる。時代小説ふうに説明すると、このアパートの敷地は、むかし土佐藩の蔵屋敷があった敷地の一角に、藩邸を守護するお稲荷さんがあり、大阪人は「土佐ノ稲荷」と通称してずいぶんと参詣者の多かったおやしろだ。つい終戦までは、である》

 司馬さんはエッセー集「歴史と小説」の中で、アパートに暮らしていた当時をこう記している。

このニュースの写真

  • 司馬さんも住んだ西長堀マンモスアパートに新たな息吹…大規模改修で10年ぶり新規入居

「産経WEST」のランキング