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【経済裏読み】創業者の理念に背いたシャープ、高橋社長が招いた自主再建断念…液晶分離、必要性に気付いたときには手遅れか

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【経済裏読み】
創業者の理念に背いたシャープ、高橋社長が招いた自主再建断念…液晶分離、必要性に気付いたときには手遅れか

社長就任前に経営信条を報道陣に見せる高橋興三氏 社長就任前に経営信条を報道陣に見せる高橋興三氏

 いたずらに規模のみを追わず-。経営再建中のシャープは創業者、早川徳次氏の言葉をもとにした経営理念でこう戒める。高橋興三社長は「創業者精神の伝道師」を自認してきたが、おそらくラストチャンスだった新中期経営計画を発表した昨年5月の段階で、売上高の“規模”で「3兆円企業」の維持を優先し、不振の原因の液晶事業の切り離しを拒否した。日々悪化する業績にすぐに「液晶さえなければ…」と社外分社の検討を始めたが、情勢はときすでに遅し。理念に背いて規模にこだわったことで自主再建の道を閉ざした。(松岡達郎)

 病巣摘出を拒否

 「売上高全体の3分の1を占める液晶をなくしたら中期経営計画(の業績)が成り立たない」

 昨年5月、液晶事業の不振などの影響で破綻した旧中期経営計画に代わる計画を発表した会見で、高橋社長は、液晶の社外分社化などをきっぱり否定した。

 いわば「売上高3兆円企業」の規模を前提とした業績目標を維持するため、業績悪化の原因といえども売上高が1兆円近くあった液晶の摘出を拒否した。関係者は「あの時点でも売上高だけでなく、利益も液晶で稼ぐ構造を変える決断ができなかった」と指摘する。

 関係者によると、昨春に再び経営危機が表面化して以降、主力取引銀行は、好不調の波が激しく業績の不安定要因となっていた液晶事業の本体から切り離すことを要求していた。シャープは、液晶を含めた事業を社内カンパニーに再編することを柱とする中期経営計画で、液晶について「将来の分社化を視野に入れる」と記述することで合意していたが、発表直前にこの部分を削除したという。

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