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関西人なら知っているあのCM曲もアレンジ 旅館から年商131億円グループに…ホテルニューアワジの木下紘一会長

約50年前、約50室だった旅館はいまや神戸ベイシェラトンホテルなど淡路島内外に10施設を擁し、グループの年間売上高は131億円に達する。多くの旅館を買収、リニューアルして「ホテルニューアワジ」を日本有数の旅館グループに育てあげたのが木下紘一会長(73)だ。(中野謙二)
電話応対から営業、ボイラー修理まで
京都出身で神戸商科大卒業後に東京の製薬会社で働いていた木下会長が、旅館で働くことになったのは、大学時代から交際していた圭子さん(70)との結婚がきっかけだった。
圭子さんの父、長尾信夫氏(故人)は昭和28年に旅館「水月荘」を創業し、40年に「ホテルニューアワジ」と改称。義父の強い要請と「変化を求めて」ニューアワジに入社した。昭和43年のことだった。当時、客室数は約50室で洲本温泉街で7番目の規模。電話応対から営業、ボイラー修理まで担当した。51年に隣接する旅館が撤退したことから買収して別館となる。改築もあり、この頃から徐々に客足が伸び始めた。
“あのメロディー”のアレンジも…子供たちに浸透
57年ごろからテレビCMを開始。「琵琶湖とか有馬とか、関西には有名旅館のCMがあったので、うちもと思ったんですが…」。