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国宝指定の切り札を復元 松江城天守に祈祷札のレプリカ、通柱に設置

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国宝指定の切り札を復元 松江城天守に祈祷札のレプリカ、通柱に設置

天守地階の通柱に取り付けられた祈祷札のレプリカ 天守地階の通柱に取り付けられた祈祷札のレプリカ

 松江城(松江市)天守の国宝指定の決め手になった「祈祷(きとう)札」のレプリカ2枚が完成、17日夕、本来の取り付け場所とされる天守地階の通柱(とおしばしら)に設置された。松江歴史館(同)でも、この祈祷札など国宝指定の資料のレプリカを制作、常設展示を検討している。

 祈祷札は天守創建時には取り付けられていたとされるが、長らく所在不明で、平成24年、城郭内の松江神社で見つかった。「慶長拾六年正月」などの墨書があり、慶長16(1611)年には天守が完成していたと分かるため建築年代が特定でき、国宝指定への大きな牽引(けんいん)力となった。

 祈祷札も国宝に指定され松江歴史館で収蔵・保存。天守を訪れた観光客らからは「祈祷札を見たい」「どう付いていたのか」という声があり、市松江城国宝化推進室が121万円をかけ、京都市の業者に依頼してレプリカを制作した。

 レプリカは縦81センチ、幅13・5センチと、縦70・6センチ、幅14・2センチの2枚でいずれも杉製。赤外線調査で判読できた文字を鮮明に翻刻した。設置作業を見守った卜部吉博・同室長は「松江城の往時の姿に思いをはせてほしい」と話している。

 松江歴史館も、祈祷札と過去の調査で見つかった「鎮宅(ちんたく)祈祷札」のレプリカを制作。天守の礎石の下から見つかった「鎮物(しずめもの)」も保存処理後にレプリカを作り、常設展示する考えだ。

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