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「ひと目2万本」の絶景が危機に  兵庫県たつの市・綾部山梅林

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「ひと目2万本」の絶景が危機に  兵庫県たつの市・綾部山梅林

見頃を迎えた綾部山梅林のウメ=3日、兵庫県たつの市(沢野貴信撮影) 見頃を迎えた綾部山梅林のウメ=3日、兵庫県たつの市(沢野貴信撮影)

 「ひと目2万本」と呼ばれ、一面に広がる梅の花と海を一度に見渡せる西日本有数の絶景を誇る「綾部山梅林」(兵庫県たつの市)が、存続の危機を迎えている。梅林を支える生産農家が、高齢化の影響もあって最盛期から半減。梅の手入れが行き届かずに今年は開園期間を10日間短縮した。「もう仕方がない」。梅干し離れも手伝い、生産農家からは弱音も漏れている。

 開園期間を短縮

 「今年はまだ開いてないねん」。2月中旬、梅林の麓で観光客2人を降ろしたタクシーに、梅林を管理する黒崎梅園組合の関係者が慌てた様子で声をかけ、大きく両手で「未開園」を意味するバツ印を作った。2人は残念そうな表情を浮かべ、そのままタクシーで引き返した。

 梅林の開園期間は例年2月11日から41日間だったが、今年は開園を10日遅らせ、期間を31日間に短縮した。ホームページで告知したが、知らずに訪れる観光客は後を絶たなかったという。同組合代表理事の黒田久作さん(58)は「楽しみにしてくれている方々に応えたいが、物理的に厳しい」と語る。

 開園期間短縮の背景には、生産農家の減少と深刻な高齢化がある。最盛期に47軒あった農家は25軒に減り、平均年齢は70歳を超えた。海がよく見えると観光客に好評な山頂の好立地は、高齢農家にとっては負担となり、思うように土の手入れや剪定(せんてい)作業ができなくなっているのが現状だ。

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