産経WEST

阪神大震災で被災、倒産の靴メーカー、タイに本格輸出スタート…ネット販売で再起果たす 東日本の被災企業に「必ず道は見つかる」

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新


阪神大震災で被災、倒産の靴メーカー、タイに本格輸出スタート…ネット販売で再起果たす 東日本の被災企業に「必ず道は見つかる」

自社製品を手にインタビューに応じる株式会社ベルの高山雅晴CEO=神戸市長田区(岡本義彦撮影) 自社製品を手にインタビューに応じる株式会社ベルの高山雅晴CEO=神戸市長田区(岡本義彦撮影)

 衝撃をよく吸収するインソール(中敷き)を使用する一方で、デザインも重視している点などが評価され、それまでの30~40代の女性だけでなく50代以上のファンも獲得した。直販店も今年2月下旬現在で全国に6店舗を展開している。

 27年の売上高は前年度比7千万円増の約6億2千万円。高山社長は「コストをかけてでも良いものを自社生産し、ブランドを守っている」と語る。

■周囲の助けで再起

 同社の前身は、高山さんの父が営んでいた「ベルシューズ」。阪神大震災で、長田の靴産業は壊滅的な被害を受けた。ベルシューズに大きな被害はなかったが、販売先の激減で13年に倒産した。

 しかし、高山さんはあきらめなかった。部材メーカーに「もう一度つくらせてください」と頭を下げて回った。「将来もうけさせてもらえるなら、仕入れ代金の支払いは待ってもいい」と協力を取り付け、卸売業者には商品の納入代金を先払いしてもらったという。

 銀行の融資を受けられない苦しい状況が続いたが、ネットを活用して幅広く事業資金を募る「クラウドファンディング」も取り入れ、事業再建を軌道に乗せた。高山さんは東日本大震災で被災し苦しむ企業に「人に頼ってでも、もがいていれば神様が助けてくれる」と呼びかける。

「産経WEST」のランキング