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【亀岡典子の恋する伝芸】ただならぬ可能性見せたスーパー歌舞伎II「ワンピース」 花形たちの活躍に興奮

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【亀岡典子の恋する伝芸】
ただならぬ可能性見せたスーパー歌舞伎II「ワンピース」 花形たちの活躍に興奮

スーパー歌舞伎II「ワンピース」で、本水の立ち廻りを演じる、左から市川男女蔵、尾上右近、中村隼人、坂東巳之助、市川喜猿=大阪市中央区の大阪松竹座 (C)尾田栄一郎/集英社・スーパー歌舞伎II『ワンピース』パートナーズ スーパー歌舞伎II「ワンピース」で、本水の立ち廻りを演じる、左から市川男女蔵、尾上右近、中村隼人、坂東巳之助、市川喜猿=大阪市中央区の大阪松竹座 (C)尾田栄一郎/集英社・スーパー歌舞伎II『ワンピース』パートナーズ

「困ったら、みっくんに聞け」が合言葉

 若い人たちの可能性は無限だ。改めてそんなことを感じたのは、大阪松竹座で上演中のスーパー歌舞伎II「ワンピース」を見たからだ。

 原作の「ONE PIECE」は、累計発行部数3億2千万部という驚異的な人気の漫画。「海賊王におれはなる」と宣言した少年ルフィと麦わらの一味がひとつなぎの大秘宝(ONE PIECE)を探す航海の旅のなかで、さまざまな苦難を乗り越えていく姿を描いている。

 壮大なスケール、奇想天外なストーリー、超個性的なキャラクターを、大胆不敵な演出で歌舞伎化した市川猿之助の手腕にも驚いたが、劇中、いきいきと漫画のキャラクターを演じている歌舞伎の花形たちの大奮闘にも驚かされた。

 なかでも、昨秋の東京の初演で原作ファンをうならせたのが、オカマのボン・クレーほか3役にふんした坂東巳之助である。そもそも巳之助は、原作の漫画を読んでいた数少ないひとり。稽古場では、「困ったら、みっくん(巳之助)に聞け」が合言葉だったという。それほど「ONE PIECE」の世界観を熟知していた巳之助だけに、漫画のキャラクターそのままのビジュアルやぶっとんだ演技に、ただならぬ可能性を見せてもらった。

 ボン・クレーは、漫画のビジュアルそのままの姿で登場。外見だけでなく、内面の苦悩やオカマ道(ウェイ)を貫く姿にまで迫り、“六方”で花道を引っ込むと大歓声が上がったほど。ボン・クレーのほかにも、麦わらの一味の三刀流のサンジのかっこよさ、赤毛の海賊スクアードの闇など、三者三様の見事な演じ分けであった。

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