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リレー特急なら数十億円さらに…九州新幹線長崎ルートどう負担、開業を最優先

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リレー特急なら数十億円さらに…九州新幹線長崎ルートどう負担、開業を最優先

九州新幹線長崎ルート暫定開業のイメージ 九州新幹線長崎ルート暫定開業のイメージ

 九州新幹線長崎ルート(博多-長崎)は、在来線と新幹線を乗り継ぐ「リレー方式」で、平成34(2022)年春に暫定開業させる案が有力になっている。導入予定のフリーゲージトレイン(軌間可変電車)の開発が遅れているためで、時間短縮効果は乏しいが、政府、与党は開業予定時期を守ることを最優先させる方針。車両基地整備などに巨額の追加費用が見込まれ、国や地元自治体がどう負担するのかが焦点となりそうだ。

 「政府、与党の申し合わせは重い」。長崎ルートの開業方法について、3月中に結論を出す与党検討委員会のメンバーは強調する。同ルートの早期整備を確認した昨年の合意を守るため、リレー方式はやむを得ないとの立場だ。

 長崎ルートは線路幅の異なる新幹線と在来線区間が混在するため、新技術のフリーゲージトレインを使う予定。ところが走行試験で車軸付近の部品にひびが見つかり、開発は難航。フル規格で建設中の武雄温泉-長崎が予定通り完成しても、全ての列車を新型車両で運行できるのは平成37(2025)年春以降の見通しとなっている。

 国土交通省は「新設区間を何年も放置できない。リレー方式以外思い当たらない」として、フリーゲージトレイン1~2編成との併用による開業を視野に入れる。

 リレー方式は博多-武雄温泉で在来線特急、武雄温泉-長崎で新幹線を走らせる。現行の博多-長崎の所要時間(最速で1時間48分)から十数分の短縮にとどまる見込みだ。

 その上、武雄温泉で折り返す新幹線の車両基地整備や、乗り継ぎのためのホーム改修などに数十億円規模の費用が想定される。現行の枠組みでは、整備新幹線の建設費はJR各社が国に払う新幹線の施設使用料のほか、国や自治体の負担で賄われる。

 長崎県の中村法道知事は与党検討委で「既に沿線で再開発が始まっている」として、開業時期の厳守を求めた。

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