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悲嘆や苦悩のケアにあたる宗教者を認定「日本臨床宗教師会」設立…東日本大震災契機、資格制度も視野

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悲嘆や苦悩のケアにあたる宗教者を認定「日本臨床宗教師会」設立…東日本大震災契機、資格制度も視野

日本臨床宗教師会の設立記念シンポジウムで、開会前に東日本大震災の犠牲者を追悼するさまざまな宗教・宗派の宗教者たち=28日午後、京都市下京区の龍谷大(小野木康雄撮影) 日本臨床宗教師会の設立記念シンポジウムで、開会前に東日本大震災の犠牲者を追悼するさまざまな宗教・宗派の宗教者たち=28日午後、京都市下京区の龍谷大(小野木康雄撮影)

 東日本大震災の被災地や医療機関などの公共空間で、悲嘆や苦悩を抱える人々の心のケアに当たる宗教者「臨床宗教師」の認定機関「日本臨床宗教師会」(会長・島薗進上智大教授)が28日設立され、京都市下京区の龍谷大で記念シンポジウムが開かれた。将来は資格制度を導入する。

 臨床宗教師は、相手の価値観を尊重し、布教や宗教勧誘を行わずに心のケアを行う宗教者。欧米の「チャプレン」に対応する専門家として、東日本大震災を機に平成24年度から養成が始まり、仏教やキリスト教、神道などの宗教者のべ151人が修了した。

 会には、臨床宗教師を養成している東北大、龍谷大、高野山大など計8大学の研究者や地域で活動する修了生らが参加。当面は継続して研修する学び合いの場と位置づける。

 シンポジウムでは、JR福知山線脱線事故で遺族らのケアに当たった高木慶子・上智大グリーフケア研究所特任所長が講演し「日本人の多くが持つ宗教への偏見を正し、信頼を取り戻す機会としなければならない」と強調。鈴木岩弓・東北大教授(宗教民俗学)は「臨床宗教師の活動を、被災者支援から超高齢多死社会へ向けた社会運動に広げたい」と話した。

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