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臓器提供女児の両親「救った命に天国から愛を注いでね。その笑顔を勇気に…」(全文)

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臓器提供女児の両親「救った命に天国から愛を注いでね。その笑顔を勇気に…」(全文)

脳死判定された6歳未満の女児の両親がつづった手紙(一部) 脳死判定された6歳未満の女児の両親がつづった手紙(一部)

 日本臓器移植ネットワークは25日、東海地方の病院で23日に脳死と判定された6歳未満の女児の両親がつづった手紙を公表した。

道端の小石にも祈り…身代わり、なりたかった

 父親は、悩んだ末に臓器提供を決心したといい、女児には「もしいやだったらゴメンね」と語りかけた。母親は「お母さんをもう一度抱きしめて笑顔を見せて」と娘を失った思いをにじませた。女児はインフルエンザ脳症で脳死と判定された。

 思いをつづった手紙の全文は次の通り。

 ◇

 Aちゃんが体調を崩してからお父さんとお母さん辛くてね。毎日毎日神様にお願いしました。目に見える物全てに、お山に行ってお願いして、川が見えればお願いして、海に向かっても…いろいろ神社なんかも夜中に行ってお願いしました。最後には落ちている石ころさんたちにもお願いしたんだよ。でもね、どうしてもAちゃんとお父さんを入れ替えることはできないんだって。

 もう目を覚ますことはできないんだって。もう長くは一緒にいられないんだって。

 お父さんとお母さんは辛くて辛くて、寂しくて寂しくて泣いてばかりいたけれど、そんな時に先生からの説明でAちゃんが今のお父さんやお母さんみたいに涙にくれて生きる希望を失っている人の、臓器提供を受けなければ生きていけない人の希望になれることを知りました。どうだろう?Aちゃんはどう思う?いやかな?

 お父さんやお母さんは悩んだ末、Aちゃんの臓器を困っている人に提供することを決めました。もしいやだったらゴメンね。

 お父さんもお母さんも臓器を必要としている人がたくさんいて、その人を見守る人たちがどんなにか辛く苦しい思いをしているか知っています。もしその人たちにAちゃんが役に立てるなら、それは素晴らしいことだと思ったんだよ。

 一人でも人の命を救う。心を救う。ってすごく難しいことでお父さんもできるかわからない。だけど、とても素晴らしく、尊いことなんだよ。

「周りの皆さんの希望になる…素晴らしく、誇らしく、Aちゃんが生きた証…」

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