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【2568の命】“猫の餌やり規制条例”(上)「みんな辛い…」失われる小さな命、減らない猫の殺処分 和歌山県

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【2568の命】
“猫の餌やり規制条例”(上)「みんな辛い…」失われる小さな命、減らない猫の殺処分 和歌山県

殺処分される前の猫たち。大半は子猫なのだという=紀美野町の県動物愛護センター 殺処分される前の猫たち。大半は子猫なのだという=紀美野町の県動物愛護センター

 ただならぬ雰囲気を察したのか、猫たちはけたたましく鳴いたり、身を縮めたりしていた。昨年12月、和歌山県紀美野町国木原の山上にある県動物愛護センター。この日は保護している猫の殺処分の日にあたり、午前中から職員たちが慌ただしく動き回っていた。

 職員たちは、青いケージに1匹ずつ入った猫を別の大きな金属製の箱に次々と入れると、箱の中で二酸化炭素のガスを噴出。死んだ猫は焼却され、灰になった。この日は15匹が殺処分されたという。

 センターで殺処分される動物は圧倒的に猫が多く、犬の殺処分は月2回程度だが、猫は毎週行われる。全体の6~7割は目も開いていない子猫だといい、子猫は直接、薬で安楽死させる。職員は皆、作業を淡々と進めるが、センターに勤務する獣医師の峯村淑江さん(41)は、「本当は職員みんなつらいです」と打ち明けた。以前は動物病院に勤務していた峯村さんは3年前にセンターに赴任。初日に殺処分の実態を知ったときは涙があふれた。その後は日常的に殺処分に携わったが、「仕事だから、辛いと感じないように感情を押し殺しています」。

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 2568匹-。平成26年度に県内で殺処分された猫の総数だ。

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