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【理研CDBが語る】人間の冬眠は可能か 低代謝医療の実現で搬送医療は革命的に変わる

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【理研CDBが語る】
人間の冬眠は可能か 低代謝医療の実現で搬送医療は革命的に変わる

冬眠するサル「ピグミースローロリス」 冬眠するサル「ピグミースローロリス」

 冬眠の臨床応用は搬送医療だけに留まらない。全身麻酔の安全性は著しく高まり、移植臓器の長期保存も実用化できるであろう。

 冬眠研究は国際的にみても揺(よう)籃(らん)期にあり、人材も研究費も絶対的に不足している。冬眠の臨床応用が実現できれば医療は変わる。われこそはと思う者はぜひ冬眠研究の世界に飛び込んできてほしい。研究費のサポートも大歓迎である。

 テロなどの暗いニュースが耳についた旧年だが、そんな暗(あん)澹(たん)たる気持ちを吹き飛ばすようなうれしいニュースが暮れに飛び込んできた。

 ベトナムで新たに冬眠するサル、ピグミースローロリスが発見されたのだ。マダガスカル以外の地域で初めて見つかった冬眠する霊長類である。次は日本でヒトという冬眠する霊長類が見つかった、と報告できるように、腰を据えて冬眠研究を推し進めていきたい。夏への扉はきっとある。

    

 砂川玄志郎(すながわ・げんしろう) 京都大医学部を卒業後、小児科医として勤務。大学院時代は理研CDBシステムバイオロジー研究チームで睡眠研究に没頭。現在、理研CDB網膜再生研究プロジェクト研究員として冬眠の臨床応用を目指す。再生医療の普及には低代謝医療は不可欠だと思っている。ご質問・ご意見・講演依頼はgenshiro.sunagawa@riken.jpまで。

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