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【世界を読む】韓国、止まらない過労死 感情労働「愛してます、お客様」の苛酷…注目される日本の「防止法」

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【世界を読む】
韓国、止まらない過労死 感情労働「愛してます、お客様」の苛酷…注目される日本の「防止法」

2015年9月、韓国・ソウルで行われた日本の過労死防止法に関するシンポジウム。「全国過労死を考える家族の会」の寺西笑子代表(中央)は「韓国でも遺族が動いてほしい」と話したが…(寺西さん提供)

 韓国で過労死・過労自殺が止まらない。労働環境が厳しさを増す中、自分の感情を押し殺して働く「感情労働」で鬱病になる労働者が目立ち、公務員でも死者が出ているという。そこで注目されはじめたのが、日本で2014年に施行された「過労死防止法」だ。韓国でも法制化を目指そうと、15年には日本の遺族や研究者を招いたシンポジウムも開かれた。ただ、「karoshi」を国際語にした日本の教訓を生かせるかどうかは、韓国の国内世論が過労死問題をどれほど深刻に受け止められるかにかかっている。

顧客に「愛してます」

 肉体労働や頭脳労働に分類されない第三の労働として近年、注目を集める「感情労働」。体や頭でなく、心を使う働き方だ。客室乗務員や看護師のように、自分の感情をコントロールして相手を満足させることが求められる。

 韓国では、サービス業全般で「愛してます、お客さま」という決まり文句が使われるほど、感情労働が重視されている。顧客からの過度の要求や激しいクレームにも、自分の感情を押し殺して対応するため、心身に変調をきたすリスクが高いというのだ。

 韓国ハンギョレ新聞によると、韓国雇用情報院は15年10月、730職種で働く労働者2万5550人を対象に、感情労働の“強度”を調査した結果を公表した。最も負荷がかかると判断された職種は、コールセンターの電話オペレーターで、ホテル管理者とネイリストがこれに続いた。

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