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【from社会部】「タフであきらめない」政治家だった橋下徹氏…本人は「ヘビのようにしつこい」

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【from社会部】
「タフであきらめない」政治家だった橋下徹氏…本人は「ヘビのようにしつこい」

橋下徹氏 橋下徹氏

 昨年12月に大阪市長を退任した橋下徹氏についてさまざまな論評がなされているが、取材していた記者の一人としては「タフであきらめない」のが彼の一番の印象だ。3年半前、府庁担当になった当時はまさか大阪都構想の住民投票が実際に行われ、取材することになるとは予想しなかった。だが、橋下氏の扉をこじ開ける力によって、まれな取材の機会に恵まれた。

 「大阪都構想は千段くらいの階段を上らなければ実現できなかった話。これを一段一段上がってきて、何度も階段から落ちそうになった」。橋下氏自身がかつてこう語ったように、住民投票実現までには紆余曲折(うよきょくせつ)があった。

 印象的だったのは平成25(2013)年末の府議会。府が泉北高速鉄道を運営する第三セクターの株式を売却する議案の採決で、大阪維新の会の4議員が造反した。それにより、23年の統一地方選以来、維新が牙城としてきた府議会で過半数割れとなった。

 都構想の制度設計を話し合った翌年早々の府市法定協議会では一定の協力関係にあった公明党が区割り案の絞り込みに反対し、都構想議論はとどめを刺されたかに見えた。

 だが、橋下氏は「宗教の前に人の道がある」と創価学会が支持基盤となっている公明を攻撃。出直し市長選など予想もつかないことを次々と仕掛けた。

 その間、橋下氏は盟友の松井一郎知事とともに住民投票実施のあてもない中、週末を中心に街頭演説を繰り返した。

 結局、橋下氏自らが「僕ね、蛇みたいにしつこい男ですから」と言うように、持ち前のしつこさ(粘り強さ?)が奏功。26年末には公明が住民投票実施の賛成に転じ、昨年5月17日の住民投票にこぎつけた。計39回の住民説明会では何時間もしゃべり続け、内容に賛否はあれど、説明するという点において橋下氏は手を抜いていなかったと思う。

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