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【仮面ライダー45周年(下)】「夢中だった仕事が、みなさんの心に」 美術担当のエキスプロダクション代表、八木功さん

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【仮面ライダー45周年(下)】
「夢中だった仕事が、みなさんの心に」 美術担当のエキスプロダクション代表、八木功さん

20代で「仮面ライダー」の美術担当に参加していたころを振り返る八木功さん=東京都調布市 20代で「仮面ライダー」の美術担当に参加していたころを振り返る八木功さん=東京都調布市

 《番組には仮面ライダー2号が登場し、さらに藤岡さんの復帰後にはWライダーが敵組織ショッカーと戦うようになり、子供たちを夢中にさせた》

 怪人はスタッフが生物図鑑などを参考にデザインし、制作した。寸法に合わせた人形を作り、それにタイツを着せて外側を形造っていった。最初のころは怪人の目から人の目が見えていたが、別の所から見るように変わっていった。

 《撮影現場では、子供たちを引きつけるようなスタッフのこだわりが随所に発揮された》

 ショッカーのアジトのセットでは、ショッカー首領の声に合わせてワシのマークの胸の部分の電球のスイッチを入れたり切ったりして点滅させた。自動ドアの場面では役者の動きに合わせ、スタッフが両側から手動で「はい、開けたー」、閉めるときも真ん中でぴたりと合うようにしていた。

 いろんなことができて、楽しかった。私をエキスプロに誘った高橋さんからは「いやならやめればいいが、どうせならスクリーンに名前が出るまでやってみたらどうだ」と言われた。のちに敵組織がゲルショッカーになったころから自分の名前が美術担当として出るようになってうれしかったが、名前が出るということは美術の全責任を負うことでもあった。

 セットの数は多いときで6、7杯(杯とはセットを数える単位)なんてザラ。今のドラマで、そんな多いのは見たことない。テンポを早くして、子供を飽きさせないようにしなければならなかった。時代劇の美術を担当していた大先輩に「お前、すごいな」と言われたことがある。民家や武家屋敷などのセットは寸法や高さなどを勉強すれば作れるが、ショッカーのアジトのような空想のものには決まったものがないので「俺にはできない」という。

 《八木さんは続編の「仮面ライダーV3」の途中まで美術を手がけ、同じ石ノ森章太郎さん原作のヒーロー「イナズマン」の担当になった》

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