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【衝撃事件の核心】貧困弱者〝闇ビジネス〟のからくり タダでクスリ入手、転売でボロもうけ…生活保護支援を食い物に

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【衝撃事件の核心】
貧困弱者〝闇ビジネス〟のからくり タダでクスリ入手、転売でボロもうけ…生活保護支援を食い物に

兵庫県警が麻薬取締法違反容疑などで男女6人を逮捕した事件で押収した向精神薬=神戸市中央区

 女は、自治体が母子家庭の医療費の一部を助成する制度を悪用。大半をタダで手に入れた向精神薬をネットで男に転売していた。

 逮捕された6人がそれぞれ得た売却益は、計約5800万円にも上るという。公的制度が食い物にされる実態に、捜査関係者は「税金で賄われた薬が転売を重ねることで、生活保護受給者らが利益を得ていた。一般人の感覚として許されることではない」と憤った。

隠語でやり取り

 6人は違法売買の摘発を逃れるためか、取引では隠語を多用してメールや書き込みの内容が容易に分からないよう工作。例えば、ロヒプノールは「ロヒ」、リタリンは「ケサパサ」「R」と表現していた。

 県警の調べでは、マンション経営の女は薬の仕入れ元の元受給者らに、取引の中身を記したメールをすぐに消すようにも要求。送り届けには宅配便が利用され、送り主欄には架空の住所と名前を書いていた。

 ネットではこのように、隠語で向精神薬や精神安定剤の違法売買が後を絶たない。「銀春(「ハルシオン」の隠語)、入荷しました」といった書き込みがされることもある。

 大手SNS「mixi」の運営会社は、サイト内から薬物の名称や隠語を検出した場合、違法売買が疑われる書き込みを削除し、悪質性が高い場合には警察などに通報することもある。だが、新しい隠語が次々に出てくるなど「いたちごっこ」であることから、常に情報収集しているという。

 警察もネット上の薬物密売事件の捜査を強化しているが、最近は誰でも閲覧可能な掲示板からメールやSNSといった個人的なやり取りが可能なツールが使用されることにシフトしてきており、摘発も簡単ではない。

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