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亡き家族、会えない人へ1万通「漂流郵便局」…来月、ロンドンに分局 瀬戸内国際芸術祭きっかけ、香川・粟島発

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亡き家族、会えない人へ1万通「漂流郵便局」…来月、ロンドンに分局 瀬戸内国際芸術祭きっかけ、香川・粟島発

 届け先のない思いを預かってくれる郵便局が瀬戸内海に浮かぶ粟(あわ)島(しま)(香川県三豊市)にある。亡き家族や会えない人に宛てた便りが集まる「漂流郵便局」。開局から2年、局留めでたどり着いた手紙やはがきは1万通を超えた。来年1月、ロンドンに分局「MISSING POST OFFICE UK(英国漂流郵便局)」が開局する。届いた便りは来秋に粟島の本局でも紹介し、つづられた思いに心を重ね合う。(秋山由美子)

 漂流郵便局は、平成25年に開催された「瀬戸内国際芸術祭」で、現代美術家の久保田沙耶さん(27)によるアート作品として生まれた。古い郵便局舎内につるしたブリキ製の「漂流私書箱」に、全国から集まった手紙やはがきを入れ、来場者に自由に見てもらった。

 芸術祭閉幕後も、島で実際に郵便局長を務めていた中田勝久さん(81)が毎月第2、第4土曜日に郵便局を開け、届き続ける便りを私書箱に入れている。

 《ようやく君に思いをとどけることができます。君と別れてから19年がたちました。生きていてくれたら君は30歳になっているんだよ。君はどんな人になっていることでしょう》

 亡くなった息子宛てに投(とう)函(かん)し続ける兵庫県川西市の会社員、大西正則さん(63)の手紙は100通を超えた。「息子がいない人生に血が通い始め、今ではぬくもりを感じながら書いています」と、大西さんは話す。

 胸に秘めた亡き父母への思いをつづった便りもある。

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