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【タイガース80年】名勝負の目撃者(7)「神のお告げ」で引退したMr.レッドソックス 断じて「不良外国人」ではなかった

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【タイガース80年】
名勝負の目撃者(7)「神のお告げ」で引退したMr.レッドソックス 断じて「不良外国人」ではなかった

右足のギプス姿が痛々しいグリーンウェル。わずか7試合出場で退団した=1997年5月14日

 日本一になった1985年から2年後、87年に最下位に転落した阪神。それから十数年間にわたって「暗黒時代」に突入するが、それを象徴する出来事が97年に起きた。「神のお告げ」を聞いたとして、わずか7試合の出場で引退したマイク・グリーンウェルの騒動だ。今でも「史上最悪の助っ人」とするファンは多いが、交渉相手だった当時の球団社長、三好一彦(85)が目撃した超大物の素顔は、巷間(こうかん)伝えられたものとは少し違うものだった。

 97年5月14日、甲子園球場で開かれた会見。右足のギプス姿が痛々しいグリーンウェルは「腰、足と故障が続いて、ここらが潮時という(神の)お達しがあり、決意した」と引退にいたった経緯を淡々と説明した。

 その前日の13日、三好は神戸市内のホテルで渦中の人と会談していた。まず「球団に迷惑をかけてしまい、申し訳ない」と謝罪を受けた。そしてこう切り出してきた。「この際引退したい。神のお告げだと思う」。三好はこの話を意外とすんなりと聞けた。「野球をしたかった本人が一番がっくりきている」と感じたからだ。

 吉田義男が第27代監督に就任したのは96年10月25日。新監督は「暗黒時代」から脱出すべく、チームの中心になる新戦力を欲しがった。しかし、西武からフリーエージェント(FA)宣言した清原の獲得に失敗。そんなころ、ある情報が伝わってきた。十数年にもわたって大リーグの名門、レッドソックスの主軸を打った超大物が、近鉄などに売り込みをかけているというものだった。まだ33歳。現地からの情報では大きな故障は認められず、契約にこぎつけた。「阪神のグリーンウェル」が誕生したのは12月22日。獲得が拙速に過ぎたという面は否めない。当時、2年契約600万ドル(当時約7億1千万円)と報道されたが、実際は「年俸200万ドル強ぐらい」だったという。

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