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【理研CDBが語る】脳をつくる幹細胞の不思議…ハエ、マウス、ヒトの脳の違いは?

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【理研CDBが語る】
脳をつくる幹細胞の不思議…ハエ、マウス、ヒトの脳の違いは?

マウス胎児脳のスライス画像。神経幹細胞の細長い形がわかる。左上には神経細胞の集団が見える

 非対称分裂は多様な細胞を作り出す場面でよく利用される仕組みであり、無脊(せき)椎(つい)動物の卵は大抵この方法で体をつくってゆくし、ほ乳類のさまざまな臓器にも同じ方法を使って幹細胞から形作られるものが多い。

 ショウジョウバエなどの研究から、この非対称分裂の仕組みはかなりよくわかってきたが、私たちほ乳類の神経幹細胞についてはまだ謎が多い。

 ひものように細長く伸びた形を持ちダイナミックに活動するこの不思議な細胞は、幹細胞として働くだけでなく、生み出された神経細胞が移動するためのレールや、信号伝達の通路となるなど、多様な役割も担うマルチプレーヤーである。

 ほ乳類の脳が進化の過程で急速に大きくなってきた仕組みなど、目の前には、まだ挑むべき謎がたくさんある。

     

 松崎文雄(まつざき・ふみお) 理研CDB非対称細胞分裂研究チームリーダー。東京大大学院修了。東北大学教授を経て、平成12年からCDBの創設に参画した。ショウジョウバエ、マウスをモデルとして脳の発生メカニズムを研究。最近ではフェレットもモデルに加わり、複雑な脳の形成過程の解明に力を入れている。

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