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幻の国産万年筆「モリソン万年筆」を展示 試し書きもできる喫茶店が本社跡に限定オープン 奈良・五條

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幻の国産万年筆「モリソン万年筆」を展示 試し書きもできる喫茶店が本社跡に限定オープン 奈良・五條

展示されているモリソン万年筆=御所市

 昭和の時代に万年筆の日本ブランドとして世界と競り合った「モリソン万年筆」(現モリソンファクトリー)。製造停止から45年がたった今もなお愛好家に愛されている“幻の万年筆”を、本社があった奈良県御所市の古民家で鑑賞しながらコーヒーとケーキを楽しめる喫茶店が今月8日と15日の2日間限定でオープンする。戦前の貴重な製品が並ぶ予定で、3代目の谷川岳彦さん(52)による解説も行われる。

昭和に業界を牽引

 モリソン万年筆は、書き心地の良さとモダンなデザインで、昭和中期には関西の万年筆業界を牽引した国産万年筆のブランド。配置薬の行商だった岳彦さんの祖父、寅次郎さんが薬を売り歩く際、万年筆も売るようになったのが始まり。大正7年には大阪などで部品を仕入れ、自分で組み立てて販売。そのうち、薬より万年筆の売り上げが多くなったため職人を雇い、オリジナルブランドとして製作を始めたという。

 当時、ペン先はダイヤモンド粉のついた紙を使って職人がひとつひとつ削り出して製造。このため、モリソン万年筆は国産の他社製品と比べペン先が細く、繊細な字が書けるとして人気を博した。

 昭和35年には、国内でいち早く樹脂を成型してペン軸を作る「インジェクションマシン」も導入。30年代は万年筆の大量生産時代だったが、セーラーやパイロットなどの大手メーカーと熾烈(しれつ)な競争の末、関西でのシェアは20%を誇った。

現在は「おまけ」に

 だが、40年代にボールペンの販売数が伸び始めると、万年筆の市場は圧迫され、売り上げが激減。さらにスーパーマーケットの増加で万年筆の価格破壊が起き、モリソン万年筆は45年に自社製品の製造を停止した。

 徐々に職人もいなくなり、万年筆に不可欠なアフターケアへの対応も難しくなったことから、その後は在庫品の販売も停止。現在は社名をモリソンファクトリーに変え、他社製の万年筆やボールペンの販売を行っている。

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