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民泊、宿不足の救世主!? 大阪府条例成立に期待と不安 「空き家対策に」「安全面管理難しい」

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民泊、宿不足の救世主!? 大阪府条例成立に期待と不安 「空き家対策に」「安全面管理難しい」

8月にイベント民泊を行った一室。布団を敷いて宿泊客をもてなした=大阪市大正区

 マンション空き部屋や一軒家を宿泊施設として利用できる「民泊」条例が27日の大阪府議会で可決・成立し、来春にも施行される見通しとなった。外国人旅行者の急増で不足する宿泊施設問題の解消へ期待が高まっており、都市部でも目立ち始めた空き家の対策にもつなげようとする動きが出ている。ただ、安全面などへの懸念もあり、期待と不安が交錯している。(前田武、木ノ下めぐみ)

 爆買い中国人でにぎわう大阪・難波からバスで30分ほどの大阪市大正区平尾地区。鉄道の駅からも離れた「陸の孤島」と揶揄(やゆ)される地区に条例に期待を寄せる住民がいる。「不便といわれるけど、バス1本で梅田や阿倍野まで行けるんですよ」。岸本美津子さん(58)は力説する。

 岸本さんは、2階建て自宅の空き部屋の8畳間を利用し民泊させた経験があるという。大規模行事時に特例で認められてきた「イベント民泊」という制度で、東京の大我さやかさん(29)を1泊5千円で2日間受け入れた。

 家族と一緒に朝食をとったりし、大我さんは「実家に帰ってきたような感覚が味わえた」と語る。岸本さんは隣棟を2年ほど前に購入し、将来は民泊に利用したい考えだという。

 大正区は市で最も人口減が深刻で周囲の町内だけでも空き家は70軒以上。「空き家が増えれば街に元気がなくなる。条例を空き家と結びつけ地域を盛り上げたい」。岸本さんは訴える。

背景には「野放し」 

 条例制定の背景には、法的な位置づけがないままインターネットなどを通じて民泊が広がり、事実上、野放しにされている実情がある。

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