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【浪花に舞い降りた紅天女(2)】漫画好きの少女時代 1度読めば全て記憶 漫画家、美内すずえさん

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【浪花に舞い降りた紅天女(2)】
漫画好きの少女時代 1度読めば全て記憶 漫画家、美内すずえさん

道頓堀川を眺めながら、故郷の大阪について話す美内すずえさん=今年7月、大阪市浪速区(南雲都撮影) 道頓堀川を眺めながら、故郷の大阪について話す美内すずえさん=今年7月、大阪市浪速区(南雲都撮影)

 長編漫画「ガラスの仮面」で知られる漫画家、美内すずえさん(64)は大阪で幼少期を過ごした。桂米朝さんの落語のレコードをすりきれるまで聴いたり、実家の近くにあった映画館で名作を次々と見たり。浪花の豊穣な文化の中で育ったことが、後の作品にも影響しているという。(聞き手 加納裕子)

 --小さい頃から漫画家志望だったんでしょうか

 美内 大阪市西区の九条にあった実家は、近所に5軒くらい貸本屋があったんです。漫画の立ち読みの名人で、1軒目で10冊、3分の1ずつ立ち読みし、次の店で続きを…という感じで1日に20冊近く読んじゃう。お金を出して借りることもあるんですけど、しょっちゅう借りてはいられないので。手塚治虫先生の作品とか1度読むと全部記憶しているので、学校の授業中でも漫画が読みたいなと思うと、頭の中で1ページずつ開いていくんですよ。

 --1度読むと全部記憶…。すごい能力です

 美内 それくらい漫画が大好きだったんですが、漫画は当時“悪書”扱いされてたんです。貸本屋のおばさんが毎月月末に「おたくのお嬢さん、これだけツケで読んでます」と回収に来るんですよ。10歳のとき、親が怒って漫画禁止令が出たんです。それで考えて「自分で描けばいいじゃないか」と。親にあんなに反対されなかったら、ただの漫画好きで終わった可能性があります。

 --それで漫画家に

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