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昭和初期の伝道映画 82年ぶりに復元  京都・佛光寺で発見

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昭和初期の伝道映画 82年ぶりに復元  京都・佛光寺で発見

仏教伝道映画「了源上人物語」のワンシーン。デジタル保存によって上映可能な形で復元された(真宗佛光寺派提供) 仏教伝道映画「了源上人物語」のワンシーン。デジタル保存によって上映可能な形で復元された(真宗佛光寺派提供)

 昭和8年に制作された仏教伝道映画の16ミリフィルムが真宗佛光寺派の本山・佛光寺(京都市下京区)で見つかり、デジタル保存によって82年ぶりに上映可能な形で復元された。同派中興の祖、了源(?~1335年)を主人公に時代劇の要素を取り入れた白黒の無声映画で、映画評論家の浜村淳さんが弁士を務めてよみがえった。伝統仏教教団による映画制作は当時珍しく、日本映画史における貴重な史料といえそうだ。(小野木康雄)

 映画は「了源上人物語」(約52分)。大河内傳(でん)次(じ)郎(ろう)主演の「丹下左膳」を企画した清水龍之介が監督を務め、佛光寺派僧侶の佐々木實道師が、了源の伝承に基づいて脚本を書いた。

 了源をめぐっては、鎌倉末期の嘉暦2(1327)年に本尊の阿弥陀如来像が盗まれた後、後醍醐天皇が所在を示す光が射す夢を見たと伝わる。また、建武2(1335)年に布教の帰途に刺客に襲われた際、刺客を罪に問わないようにという内容の遺書を衣の袖に血文字で書き付けて亡くなった、との逸話も残る。

 映画はこうした伝承に脚色を加え、活劇として楽しめる内容にしてあるほか、映像を重ね合わせて回想シーンを表現するなど、当時としては凝った技法が用いられている。

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