産経WEST

【ニュース解説】「数十年に一度」が毎年の衝撃 豪雨災害に「まさか」は禁句 平時の備え怠るなかれ

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【ニュース解説】
「数十年に一度」が毎年の衝撃 豪雨災害に「まさか」は禁句 平時の備え怠るなかれ

大雨の影響で渋井川の堤防が決壊し、浸水した宮城県大崎市の住宅=11日午前11時34分

 茨城県常総市などで9月初旬、東日本豪雨による影響で鬼怒川の堤防が決壊し、甚大な被害が出たが、全国各地で毎年のように「数十年に一度」と呼ばれる自然災害が相次いでいる。近畿では平成23年9月、和歌山や奈良、三重各県を襲った紀伊半島豪雨の記憶が今も生々しい。

 和歌山県では犠牲者56人、行方不明者5人にのぼった。豪雨から4年を経て、道路や河川改修、砂防ダムなどの復旧がほぼ完了。最新の気象予測システム運用などソフト面での対策を進めているが、最新システムの運用では今夏、トラブルも発生した。訓練などを通じた職員の適切な運用や迅速な判断の重要性が改めて浮かび上がった。

 同県では、紀伊半島豪雨で道路の通行止めが約180カ所、堤防決壊などの河川被害が約1千カ所発生。9月末現在、県による道路や河川などの復旧作業は99・7%まで進んだ。

 土砂崩れで5人が亡くなった田辺市伏菟野(ふどの)地区では、今年3月に仮設住宅で生活していた最後の2世帯が退去し、地元に戻った。「土砂崩れ現場も補強され、災害前より安全になった」と谷口順一区長(66)は胸をなで下ろした。

 県の対策の一つが、最長51時間先の降水量を予測できる独自の気象システムだ。紀伊半島豪雨の際に一部の自治体で避難勧告や指示が遅れたり、出なかったりしたことを踏まえ、25年9月に導入した。

 システムが運用された昨年8月の台風11号では、10日未明から早朝に猛烈な雨が予想される中、県内30市町村のうち16市町が前日の日没までに避難準備情報を出すなど早期に対応し、大きな人的被害を免れた。

このニュースの写真

  • 「数十年に一度」が毎年の衝撃 豪雨災害に「まさか」は禁句 平時の備え怠るなかれ
  • 「数十年に一度」が毎年の衝撃 豪雨災害に「まさか」は禁句 平時の備え怠るなかれ

「産経WEST」のランキング