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【鹿間孝一のなにわ逍遙】阪神ファンは業(ごう)である

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【鹿間孝一のなにわ逍遙】
阪神ファンは業(ごう)である

阪神タイガースのメガホンを手に取る俳優、小栗旬さん。家族ぐるみの虎党で、和田豊監督の現役選手時代からファンだ 

 阪神タイガースが大失速した。

 8月末にはセ・リーグの首位に立っていた。球団創設80周年の記念の年で、10年ぶりの優勝が期待された。それが現実になるかもしれない。いや、なりそうだ。僚紙サンケイスポーツは特別版「優勝記念号」の準備を始め、算盤(そろばん)を弾いていた。まさにトラぬタヌキの皮算用である。

 かつて春季キャンプが始まるや「阪神V内定号」を出し、開幕前に第2弾の「V目前号」を発行して大いに売れた。阪神タイガースは新聞社にとってドル箱のコンテンツなのだ。

 が、案外、ファンは冷めていたような気がする。かく申す小欄がそうである。

 正念場の12連戦を2勝1敗のペースで乗り切れれば…。こんな「たら」「れば」が結局、期待はずれに終わるのが阪神だ。

 その通りになった。

 もはや優勝の可能性は消滅し、クライマックスシリーズ(CS)進出も黄信号である。なのに、さほどの怒りも虚脱感もない。

 その理由は、どうやら巨人の優勝もなさそうだ、からではないか。

 阪神ファンとは不思議な存在である。

 ◇

 国際政治学者で熱狂的な阪神ファンだった故高坂正堯さんは、米ハーバード大学に留学中に巨人ファンから阪神ファンに転向したそうだ。

 留学生仲間と日本の将来について語り合っているうち、東京一極集中が発展を阻害するという結論に達した。これを是正する方策はないか。誰でも、すぐにも実行できる解決策が浮かんだ。

 「プロ野球は巨人ではなく、阪神を応援しよう」

 以来、高坂さんは生涯阪神ファンを貫いた。

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