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【ビジネスの裏側】パナ、韓国LGの急接近に業界驚き…有機ELめぐり宿敵同士が手を結んだそれぞれの事情

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【ビジネスの裏側】
パナ、韓国LGの急接近に業界驚き…有機ELめぐり宿敵同士が手を結んだそれぞれの事情

パナソニックが「IFA2015」に出展した有機ELテレビ。パネルは韓国LG製だ=ドイツ・ベルリン

 今月、ドイツ・ベルリンで開催された世界最大級の家電見本市「IFA2015」で、パナソニックが出展した有機ELテレビが業界を驚かせている。部品まで自社製にこだわる自前主義の放棄は規定路線とはいえ、基幹部品のパネルをかつての宿敵、韓国LG電子から調達しているからだ。有機ELは高精細なため次世代テレビとして期待されるが、生産の困難さから各社が開発を断念し、テレビ用パネルはほぼLGしか生産していない状況。新商品からは、ライバルとでも手を組まざるを得ないそれぞれの事情が透けてみえる。(藤原直樹)

プラズマ技術応用

 「まさかパナソニックが有機ELテレビを出してくるとは。パネルの調達先としてLGの重要度が高まっているのかもしれない」

 IFA会場でパナソニックのブースを視察した日本の大手電機メーカー幹部はこう話し、驚きを隠せない様子だった。

 パナソニックが出展した有機ELテレビは65型で、フルハイビジョンの4倍の解像度を持つ「4K」に対応している。欧州市場で10月から発売するが、日本での発売は予定していない。

 有機ELは自然発光するため液晶のようにバックライトを必要としない。このため本体を薄くできるほか、形状の自由度も大きい。画質面では、黒色の発色がよいとされる。

 これまでパナソニックは有機ELと同様に自然発光するプラズマテレビに注力しており、今回の有機ELテレビでもプラズマで培った技術を応用した。プラズマも黒色の表現に定評があったが、有機ELではそれを上回る画質を実現したという。このためブースでは暗室を用意し、過去のプラズマテレビの最上位機種と今回の有機ELテレビの画質を比較できるコーナーも設置した。

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