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【経済裏読み】「買い手がつけば社名も売るかも」シャープ“断捨離”経営に社員ため息…本社移転先は工場の空きスペース?!

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【経済裏読み】
「買い手がつけば社名も売るかも」シャープ“断捨離”経営に社員ため息…本社移転先は工場の空きスペース?!

大阪市阿倍野区のシャープ本社

 シャープはしばらくは賃料を払いながら入居し、移転先を探すことになるとみられる。移転先は未定といい、業界関係者は「大阪でオフィスを借りることもあるが、キャッシュを生まない管理部門は工場などの空きスペースで十分。さすがに千葉の幕張ビルや三重の亀山工場など大阪から離れるのは難しいだろうが、八尾や堺などの工場ならありうる」と指摘する。

看板事業も

 高橋社長は「不退転の挑戦に臨む今回の経営再建にもはや聖域はない」と強調し、シャープの看板を次々と下ろしている。

 液晶事業もそのひとつ。かつて「液晶のシャープ」と呼ばれた看板事業だが、高橋社長は平成27年4~6月期連結決算を発表した7月末の会見で「いろんな可能性について広い範囲で対応を考える」と発言し、社外分社化の可能性を示唆。これまで「売上高全体の3分の1を占める液晶をなくしたら中期経営計画(の業績)が成り立たない」としていた姿勢をあっさり転換した。

 成長を支えてきた中国のスマートフォン市場の減速が直撃し、シャープの液晶事業は同期に137億円の営業赤字になるなど不振にあえぐ。高橋社長は本社の会議で「液晶さえなければ…」と発言したといい、先行きの見通しも厳しい液晶事業にもはや未練はないとみられる。

 苦戦する液晶事業の切り離しは本体の経営を安定させる狙いが透けてみえる。既に資本提携交渉をしている台湾の鴻海精密工業や、液晶パネル大手ジャパンディスプレイ(JDI)から50%超の出資を受け入れ、経営権を引き渡す「売却」につながる可能性もあるという。

創業精神に影響も

 さらに欧米ではテレビ工場を売却し、生産・販売事業から撤退した。売却先メーカーに「アクオス」のブランドを貸与し、代わりにブランド使用料を受け取るビジネスに転換した。欧米ではアクオスブランドの液晶テレビが売られているが、既にシャープの製品ではない。

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