産経WEST

【我ら東京五輪世代】「世界を引っ張る選手に」陸上男子競歩・小野川稔(18)

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【我ら東京五輪世代】
「世界を引っ張る選手に」陸上男子競歩・小野川稔(18)

高校総体の男子5000メートル競歩で優勝した小野川稔=和歌山市

 3月に男子20キロ競歩で鈴木雄介(富士通)が世界新記録を樹立し、8月の世界選手権(北京)では男子50キロ競歩で谷井孝行(自衛隊)が銅メダルを獲得した。世界に誇れる種目になった競歩の中で次代の担い手として期待される選手だ。

 中学から陸上を始め、全国高校駅伝にあこがれを持った。東京実高に入ってからも長距離種目に取り組んでいたが、高校1年の9月に東京五輪開催が決まり、「メダルに近いのは競歩」との思いが頭をよぎったという。以前からコーチに競歩を勧められていたこともあって、転向を決意した。

 昨夏のユース五輪(中国・南京)では、競歩を始めて1年足らずにもかかわらず、金メダルを獲得した。「独特な歩きをしていると失格を出されるところが面白い」。陸上競技の中で唯一、審判の目が入る種目。単純にタイムだけでは測れない点にも魅力を感じた。

 つねに鏡を意識しながら、フォームをチェックするようになった。「フォームの矯正を意識しすぎて、競歩がつまらないと感じてしまった時期もある」と振り返る。そのころ、鈴木の世界新記録のニュースが飛び込んできた。「雄介さんのように僕も世界を引っ張っていけるようになりたい」と目標が明確になった。

20キロ挑戦へ 

 来春に大学に進んでからは、五輪種目である20キロの距離への挑戦が始まる。「筋力をつけて、歩型が最後まで保てるように意識していきたい」と課題を掲げる。これまで目立った故障がなく、しっかりと練習を積めているのは強みだ。

 貧血に悩まされていた時期もあったが、今夏の全国高校総体も制し、夏のレースにも自信をつけた。「日本で力をつけていって、世界でも渡り合える選手になりたい」。その目標に向かって、まっすぐに歩みを進めていく。(丸山和郎)

                   ◇

【プロフィル】おのがわ・みのる 1997年6月21日生まれ。横浜市出身。横浜市立大綱中で本格的に陸上(長距離種目)を始め、東京実高に進学してから競歩に転向した。昨年8月にはユース五輪(中国・南京)の男子1万メートル競歩で金メダルを獲得。今夏の全国高校総体の男子5000メートル競歩を制した。身長174センチ、体重54キロ。

「産経WEST」のランキング