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【戦後70年】ノモンハン参戦「最後の生存者」が語り継いだ将兵の誇り 6月死去、復興見届け「終戦」

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【戦後70年】
ノモンハン参戦「最後の生存者」が語り継いだ将兵の誇り 6月死去、復興見届け「終戦」

昭和14年ごろ、満州での伊藤傳さん(大場一央さん提供)

 高齢化に伴い、旧日本軍の元将兵の数が激減するなか、昭和14年、日本とソ連が大規模戦闘を繰り広げた「ノモンハン事件」の最前線で戦った歩兵第28連隊の伊藤傳(つたえ)さんが6月、98歳で亡くなった。「復興を果たすまでが自分の戦争」と、第二次大戦後も鉱山会社で勤め上げ、日本の経済発展を見届けた。伊藤さんの死で当時約140人いた所属中隊の生存者はいなくなったが、孫は「私たちがどのように生きなければならないかを考えたい」と語る。

 伊藤さんは大正6年、北海道北部の苫前(とままえ)町生まれ。地元の高等小学校を卒業後、呉服店で勤務していた昭和13年に当時の第7師団(旭川市)に召集された。歩兵第28連隊の第6中隊に配属され、数カ月の訓練後、満州へ向かった。

 14年6月、ノモンハン事件の最前線で、軽機関銃兵として戦った。孫で大学非常勤講師の大場一央(かずお)さん(36)は、「銃弾や砲弾が飛び交う激戦のなか、指揮官が先頭に立って戦っていた姿などを印象深く話していました」と振り返る。

 事件後に除隊したが、終戦間際の19年に再び召集。本土決戦時の機動部隊として鹿児島に向かい、訓練を行っているさなか、終戦の知らせを受けた。「戦争に負けたことよりも、外地に多くの将兵が残されていることに申し訳なさを感じた」。生前、伊藤さんはこの時の心情をそう話していたという。

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